インドネシア海軍が神奈川県横須賀市内で実施したパレードに、業務中の市職員約230人が参加していたことが、5日までに分かった。市幹部が各課に動員を指示しており、市議からは疑問視する声が上がった。
インドネシア海軍の練習帆船「ビマスチ」は1日、市内の海上自衛隊横須賀基地に寄港。軍楽隊と士官候補生は、2日午前に同市平成町のうみかぜ公園でパレードを実施した。
市国際交流・基地政策課によると、1日午後に同軍などによる表敬訪問があり、田中茂副市長が対応した。その後、副市長の指示を受けた同課は「業務に支障のない職員については見学してもらえないか」と職員向けのチャットで各部局に連絡、各課2人程度の参加を求めた。
3日の市議会本会議で質問に立った大村洋子氏(共産)は、「2日午前9時ごろに(同公園)で市職員を50人ほど見たが就業中だったのか」などと指摘。市の「職務に専念する義務の特例に関する条例」と「職員服務規程」から逸脱するのではないかとただした。
同公園は、市役所から徒歩15分ほどの距離。市によると、平日午前のうみかぜ公園は来園者が少ないといいい、「国際親善の一環で盛り上げるため、職員に呼びかけた」と説明している。