横浜市内の36地点で測定された7~8月の平均気温が過去最高の29.2度を記録したことが、市環境科学研究所の観測で分かった。猛暑日(最高気温35度以上)の日数も鶴見、都筑の両区でそれぞれ計33日に上り、最多を更新。市内全域で記録的な酷暑となっていたことが明らかになった。
市内の気温は気象庁が横浜地方気象台(中区)で観測しているが、同研究所は市内全18区の小学校36校で独自に気温を計っている。百葉箱に設置した温度計で1時間ごとに気温を調べ、市内全域の詳細な傾向を分析している。
36地点の平均気温は、昨年7~8月の28.8度を超え、2004年の観測開始以降の最高を塗り替えた。地点別では、生麦小(鶴見区)と根岸小(磯子区)の29.8度が最も高かった。最低の新治小(緑区)でも28.4度あり、全ての地点の平均気温が過去10年で最高になったという。
一日の最高気温が最も高かったのは、南本宿小(旭区)で7月29日正午に測定された39.0度。猛暑日の日数が33日を記録したのは生麦小と茅ケ崎台小(都筑区)で、茅ケ崎台小では14日間連続で猛暑日を観測した。7月22、27、29日の3日間は全ての地点で猛暑日になった。
夜間も気温の下がらない日が相次いだ。熱帯夜(夜の最低気温25度以上)は港北小と新吉田小(いずれも港北区)、生麦小でそれぞれ57日を数え、市内の熱帯夜の最多日数(54日)を更新した。
研究所の高須豊所長は「昨年を上回る記録的な暑さとなったが、地域ごとの特徴もみられる。市内では、都市化が進みヒートアイランド現象の影響もある北東部で気温が高くなる一方、比較的緑地の多い西部は高温になりにくい傾向がある」と指摘している。