部下が起こしたパワーハラスメント行為を見過ごしたとして海上自衛隊は9日、掃海隊群司令部(横須賀市)の40代の男性佐官を停職3日の懲戒処分とした。
横須賀地方総監部によると、2020年11月から21年5月までの間、当時所属していた部隊内で部下が上司に「使えない」などと威圧的な言動で精神的苦痛を与え、精神疾患を発症させた。この事案に対して佐官は部隊の全隊員へ面談調査を行うべきところ、実施せず、複数の隊員とは立ち話で済ますなど実態の把握を怠った。
佐官は「多忙で時間がなかった。調査をやり直す事態を招き責任を感じ、反省している」と話している。
また威圧的な言動をした部下は現在、第3掃海隊(広島県呉市)に所属する40代の男性2曹。海自呉地方総監部は9日、この2曹を停職3カ月の懲戒処分とした。