寺院での儀式で僧侶が唱える声楽「声明(しょうみょう)」を紹介する公演「神奈川の声明」が26日、横浜市鶴見区民文化センターサルビアホールで開かれる。熟練した僧侶たちによる、神秘的で迫力ある声明を体験できる。
神奈川ゆかりの伝統文化を新しい発想で活用し、現代を生きる文化芸術として再発信する県の取り組み「カナガワ リ・古典プロジェクト」の一環。
宗派や儀式によって、内容や唱え方が異なる声明。公演では第1部で毎年9月中旬に遊行寺(藤沢市)で行われる「薄(すすき)念仏」、第2部で總持寺(横浜市鶴見区)に伝わる「歎佛会法式(たんぶつえほっしき)」が披露される。遊行寺は時宗、總持寺は曹洞宗。寺の外でそれぞれの声明を体験できる貴重な機会になる。修行のたまものといえる所作の美しさも見どころの一つだ。
県の担当者は「寺では仏様に向かって行われるが、ホールでは客席が正面になる。仏様と同じ目線で堪能してほしい」と来場を呼びかけた。
午後5時開演。全席自由で一般3500円、学生2500円。県のホームページ内の同プロジェクトのページから申し込む。