横浜市金沢区の公園敷地内の女子更衣室で盗撮した上、裁判に出廷しなかったとして、建造物侵入と神奈川県迷惑行為防止条例違反、刑事訴訟法違反（公判期日への不出頭）の罪に問われた東京都足立区のアルバイトの男（41）の判決公判で、横浜地裁は15日、懲役1年2月（求刑懲役1年10月）を言い渡した。
不出頭罪は、日産自動車の元会長カルロス・ゴーン被告の逃亡などをきっかけに新設され、昨年11月に施行された。神奈川県警によると、県警が同容疑で逮捕したのは同被告が初めてだった。
判決などによると、被告は3月9日、女子更衣室で女性（27）に携帯電話を差し向けて盗撮。保釈中の6月5日、判決公判に出頭を命じられていたのに、正当な理由無く応じなかった。
藤原靖士裁判官は判決理由で、被告は昨年同種の盗撮事件で執行猶予判決を言い渡されたのに、再犯に及んだと指摘。「抵抗感の希薄さは深刻」と非難し、「実刑判決を言い渡されるのが怖いなどの理由で出頭しなかったのも身勝手」と指弾した。一方、被害者側と示談が成立し、被告が反省して性依存症克服の治療に取り組む意向であることなどを考慮した。