複数の部下の職員にパワーハラスメントを繰り返したとして、神奈川県は25日、総務局のグループリーダーの男性職員(53)を戒告の懲戒処分とした。
県によると、男性は2022~23年度に、男女少なくとも6人の部下の職員に対し、業務の指導を行う際に他の職員がいる前で「ばかやろう」「ばかじゃねえか」などと乱暴な言葉を使って、室内全体に聞こえる大声で叱った。ほかに机や壁をたたいたり、不備のある書類を投げつけたりする威圧的な言動など、パワハラと認められる行為を日常的に行ったとしている。
今年4月に内部通報があり、調査で発覚した。県の聴取に対し男性職員は、「職員に嫌な思いをさせたことは本当に良くなかった。申し訳ない」などと話しているという。男性職員は、パワハラが発覚する前から声の大きさや粗暴な言動について上司らから指摘を受けていたが、ハラスメントに該当する自覚はなかったとしている。
パワハラによって心身の不調などが現れた職員はいないという。監督責任を問い、総務局室長は文書訓戒とした。
県の担当者は「全体の奉仕者たる公務員が不祥事を起こしたことは県への信頼を揺るがすもので誠に遺憾。県民に深くおわびする。改めてハラスメント防止を徹底したい」としている。