27日投開票の衆院選で鎌倉市内の有権者に投票所入場券の発送作業が遅れた問題を巡り、松尾崇市長は29日の会見で「多くの市民から問い合わせがあったことは重く受け止める。より迅速に発送作業が行えるよう事務の見直しを図りたい」と謝罪した。全世帯に入場券が届いたのは投開票日2日前で、市民からの苦情は1日最大千件で計4千件以上あったという。
市は衆院解散した9日、選挙事務に必要な予算を松尾市長が専決処分。市選挙管理委員会が18日に印刷業者と契約を結び、22日に入場券を発送した。新内閣発足から戦後最短となる衆院選に全国で発送作業は遅れたが、23日までに配達を終えた全国最大規模の横浜市よりも鎌倉市は遅かった。市は「解散が決まるまでは予算を決めることは難しかった」と釈明。発送作業が遅れた理由について今後、検証するとしている。
鎌倉市を含む神奈川4区の投票率は59.12%で県内小選挙区で最も高かったが、前回(2021年)より2.58ポイント下落した。