点差は関係ない。守護神として試合を締め続けてきた森原が九回のマウンドに上がった。
ホークスが誇る上位打線と対峙(たいじ)。周東、今宮を二ゴロに打ち取り、この日本塁打を放った柳田を迎えた。最後はフォークボールで空振り三振に切り、マウンドで歓喜の輪をつくった。
何しろ初の経験だ。前日2日には優勝投手のイメージについて問われると「ぼちぼち。でもその時にならないと分からない。自分が過程にフォーカスすることは変わらない」と虎視眈々(たんたん)と準備を進めてきた。
「僕もしんどかった。勝つことで今までが正解になってくれるんじゃないか。この1勝で得るものはでかいと思う」。チームのために腕を振り続けた右腕がついに報われた。