米大統領選を巡り、横須賀のご当地グルメ「ヨコスカネイビーバーガー」を提供するレストラン「TSUNAMI」(横須賀市本町)では新商品が販売される予定だったが、まさかの事態に立たされた。初の女性大統領を目指した民主党候補のカマラ・ハリス副大統領(60)にちなみ「ハリスバーガー」を考案。しかし同氏の敗北が決定的となり、同社代表取締役の飯田茂さん(71)は「意表を突く食べ応えで多くの人に食べてほしかった。幻になってしまい残念」と肩を落としている。
同店は米原子力空母にちなんだ「ジョージ・ワシントン」などのネイビーバーガーで知られ、これまでも「オバマ」「トランプ」「バイデン」と歴代大統領の名を冠した商品を提供してきた。今回はハリス氏の名を冠した商品を投開票に向けて開発し、新大統領誕生の瞬間を待ちわびていた。
しかし、共和党候補のドナルド・トランプ前大統領(78)が6日、事実上の「勝利宣言」。ハリスバーガーという商品名で販売する道が、途絶えてしまった。開発を担当した取締役の妻・恵子さん(64)は「ハリスさんの物語を込めたバーガーが完成したのに、日の目に当たらずに悔しい」と口にする。
ハリス氏が料理好きなこともあり、同氏の地元・米カリフォルニア州の家庭料理「マカロニチーズ(マッケンチーズ)」をふんだんに使用。パティやハッシュドポテト、グリルドオニオンなどの具材と相性抜群だ。
ハリスバーガーは「幻」になったが、自信作のため「マッケンチーズバーガー」の名に変えて今月中旬にも店頭で販売する予定だ。飯田さんは「日本ではなかなか味わえないハンバーガーが完成した。ぜひハリスさんの地元で食べられる『母の味』を想像しながら食べてもらいたい」と話している。
マッケンチーズバーガーは価格2767円(税込み)。「TSUNAMI」「TSUNAMI BOX」(同市本町)の2店舗で扱う。