6日に行われたアジア・チャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)のブリラム(タイ)戦で、横浜Mの育成組織に所属するMF望月耕平(18)とMF浅田大翔(16)がデビューした。今後につながる大きな一歩。浅田は「日本で一番入るスタジアム。緊張もあったけど、それを力に変えられた」と初々しい笑みを浮かべた。
まずは来季のトップ昇格が内定している望月だ。後半29分、ユースの先輩でもあるMF山根に代わって中盤の底へ入り、慣れないポジションにも落ちついた配球で大勝に貢献した。10月30日のJ1浦和戦ではボールパーソンを務めていたが、わずか1週間で夢のような境遇の変化。「やっとという思いもあるけど、いい形でデビューさせてもらって勝ちがついた」と胸をなで下ろした。
1学年下の浅田の出番は同40分。同じくユース出身のMF榊原に代わる投入だった。本職は前田大然(セルティック)に憧れを抱くFWとあって積極的に狙うシーンも。「ボールを取った後に出て行ったり、サイドを追い越して受けたりといった部分は良かったけど、最後の質はもっと伸ばさないと」と課題を口にしたが、緊張を感じさせぬパフォーマンスを見せた。
ただ、未来のマリノスを担う存在だからこそ、やはり育成組織の大先輩であるMF水沼は厳しい言葉を贈る。「まだまだできるし、何のために出たのかを理解していない。ただパスをつなぐだけじゃなくもっと覇気があっても良かった」。踏み越えたラインの内と外には、明確な違いがある。
大事なのはこの経験をいかにつなげるか。「選手たちは全員が要求し合っている。置いていかれないようにもっと自分から積極的に話していきたい」と望月。浅田は「チームが苦しい時に自分が勝たせたい。常に出番を待ちながら鍛えて、もっと強くなりたい」と決意を新たにした。