明治安田J2は10日、最終節が行われ、横浜FCはアウェーで山口と対戦する。自力でJ1への扉を開くには引き分け以上が条件。主将のDFガブリエウ(29)は「いつも以上にチームが一つになっていいトレーニングができた。目標を達成できるよう一生懸命プレーしたい」と並々ならぬ覚悟を口にした。
理屈抜きの戦いだ。3位長崎が引き分け以下に終わっても昇格は決まるが自らの手でたぐり寄せてこそ喜べる。「すごく大事な試合。局面、局面の球際など各シチュエーションでものすごく力を発揮しないといけない」。勝ち点差は3、得失点差はわずか1で追われているだけに、落とすことは許されない。
あと1勝の状況から2連敗した。計7失点の泥沼に危機感は限界値を超えたが、前節の栃木戦では3試合ぶりの無失点で苦境を脱した感がある。
「自分たちのコンセプトは変わらないし、日々の積み重ねでしか結果を得られない」と不動心のガブリエウ。四方田監督も「なかなか決められないもどかしさは当然あると思うが、目の前の試合に向けて厳しく取り組んでくれた」と選手の士気の高さを感じ取る。
対する山口には開幕戦で1―1のドローに持ち込まれた。指揮官は「特徴は大きく変わっていない。非常に守備意識が高く前線からどんどんプレッシャーをかけて奪いに行く。攻撃は縦への志向が強い」と分析。無失点で切り抜ければおのずと目標はつかみ取れるが、開始の笛からアグレッシブに挑む構えだ。
この一戦が全てだ。「山口は速い選手が多いし前線からのハイプレス、奪い取ってからのカウンターは脅威。やらせないようにしたい」とガブリエウ。重圧をはねのけ、最後は笑顔で締めくくる。