小田原市は11日、全職員を対象にした無記名アンケート結果を公表した。過去1年間に456人がパワーハラスメント、111人がセクシュアルハラスメントを受けたと回答した。市では昨年11月にパワハラ行為を繰り返していた職員の処分を3年以上放置していたことが発覚。それ以降、外部相談窓口設置などの対策を打ち出してきたが、ハラスメント行為がなくならない職場実態が浮き彫りになった。
アンケートは7月から9月下旬まで、全職員3862人を対象に実施(回答率67.6%)。過去1年にパワハラを受けた回数について、「何度も」が84人(3.2%)、「時々」が311人(11.9%)、「一度だけ」が61人(2.3%)だった。セクハラは「何度も」が13人(0.5%)、「時々」が75人(2.9%)、「一度だけ」が23人(0.9%)だった。
パワハラを受けたと答えた人のうち、複数回答で56.8%が職場の上司や同僚に、12.1%が市などが設けている窓口にそれぞれ相談していた。一方、39%が「何もしなかった(できなかった)」とした。その理由については「何をしても解決にならないと思ったから」が最も多く78.7%と大半を占めた。