秦野市の認定こども園「やまゆりこども園」で2021年度に、保育士が園児の頭部をたたいたり、逆さづりの状態で移動させたりする不適切保育があったとする調査報告書を同園が設置した弁護士で構成する第三者委員会がまとめた。報告書を受け取った被害園児の母親や代理人弁護士が29日に県庁で記者会見し、明らかにした。
報告書によると、22年2月24日に40代の女性保育士が5歳の園児の頭を3~4回たたいた。給食の配膳準備中に別の園児と頭や背中をたたき合って遊び始めたため、やめるよう注意するうちに感情的になったという。
この保育士が21年度中に、別の園児の両足首を持って逆さづりのような体勢で移動させたなどの行為も確認され、これらは身体的虐待などを含む不適切保育と認定された。保育士はすでに退職している。