2日に始まった衆院代表質問で、石破茂首相は立憲民主党代表の野田佳彦元首相ら野党側からの追及を受けた。臨時国会の焦点である政治改革を巡っては「所信表明の中で取って付けたような扱いだった」(野田氏)と酷評を浴びた。公明党との齟齬(そご)もあぶり出され「暗雲漂う船出」(自民党の閣僚経験者)となった。
自民は質問者に幹事長代行の福田達夫氏を立てた。幹事長が行うのが慣例だが「小泉進次郎前選対委員長(衆院11区)や小林鷹之元経済安全保障担当相と並ぶホープを立てて刷新をアピールする狙い」(自民国対メンバー)だった。
福田氏に先立ち最初の質問に臨んだ野田氏は、政治資金収支報告書への不記載金を「裏金」と指摘される参院議員が政治倫理審査会に出席する意向を示していることを挙げ、「首相は衆院議員への出席は促さないのか」と冒頭に突っ込んだ。旧安倍派の福田氏が不記載金を指摘されていることを踏まえたけん制であることは明白だった。
政治資金などを監視する第三者機関設置構想を巡っては、行政機関(総務省内)に置くことを強調する公明と国会内への設置としたい自民との構想の違いを見透かし「行政と国会のどちらに実現しようというのか」とただした。