子どもと大人がともに国際平和について考える「よこはま子ども国際平和シンポジウム」が9日、横浜市役所で初めて開かれた。市内の児童生徒や市民ら約560人が参加し、平和の実現に向けて自分にできることを考えた。
基調講演は国連大学上級副学長の白波瀬佐和子さんが登壇。民族の歴史や価値観によってそれぞれの「正しさ」があるため平和の実現には対話が重要だと強調し、「他国の同世代やまだ見ぬ次世代が、幸せな社会に生まれたと思えるように想像力を持ってほしい」と呼びかけた。
パネル討議では、10月に米ニューヨークの国際機関に派遣された「よこはま子どもピースメッセンジャー」と世界食糧計画(WFP)の日本事務所代表らが意見を交換。留学先からオンライン参加した市立横浜サイエンスフロンティア高校の2年生の生徒は、パレスチナ問題を発信している取り組みを踏まえ「世界の問題を知ること、違いを受け入れ合うことが重要」と後輩たちに訴えた。
シンポは児童生徒の代表を国連に派遣した1986年から続く「よこはま子ども国際プログラム」の一環。市内の小中学校約20学級もオンラインで参加した。