神奈川県鎌倉市議選(来年4月20日告示、同27日投開票)を巡り、市内に掲示された松尾崇市長と市議選立候補予定者の元市議のツーショットの政治活動用ポスターが公選法違反の恐れがあるとして、市選挙管理委員会から撤去を命じられていたことが16日、分かった。選挙間近で政党を除く個人の後援会による「2連ポスター」掲示は禁じられており、一部は市有地内で違法に掲示板を設置していた。同日の市議会総務常任委員会で松尾市長は「掲示が違法状態であることは認識してなかった」と釈明した。
2連ポスターは今年夏ごろから市内各所に掲示。「鎌倉の明るい未来を考える会」の名称で松尾市長と元市議による街頭演説会の告知をしており、掲示責任者には元市議が記載されていた。同会は6月、元市議を代表者とする個人の後援会として県選管に政治団体設立届が提出された。
ポスターの一部は市に無断で市有地に掲示されていた。市所有の擁壁に備え付けられた落石防止用金網に元市議の事務所看板とともに掲示板が設置されていた。市有地に政治活動用ポスターの掲示は禁じられており、市選管は11月に元市議側にポスターの撤去を命令し、現在はポスターと看板は撤去されている。