横断歩道の白線の間隔を広げることを可能にする規則改正を受け、神奈川県警は23日、横浜市神奈川区反町2丁目の反町交差点に県内で初めて新基準の横断歩道を設置した。白線の数が17本から12本に減ったが、利用者の反応は肯定的だった。今後、安全性などを調査した上で他の場所での設置も検討する方針としている。
県警によると、警察庁は7月、これまで白線の間隔を45~50センチと定めていた道路標識標示令を改正し、上限を90センチに変更した。間隔を広げることで白線の本数が減り、耐久性の向上や、設置・維持管理費用の削減につなげる狙いがある。
一方で、検討段階で視覚障害者らから「白線の間隔を広げると認識しづらくなる」といった声が寄せられたことから、信号が変わることを知らせる音響信号機や「エスコートゾーン」と呼ばれる誘導ブロックが設置されていることを設置の条件としている。
規則改正を受けて宮城、福島、広島県に続いて新基準の横断歩道の設置を決めた神奈川県警は、比較的交通量が多い国道1号の反町交差点を選定。これまでは45センチ間隔で17本あった白線が、90センチ間隔としたことで12本に減った。近くに視覚障害者支援施設があることから視覚障害者の利用も多く、事前に当事者団体の理解を得た上で決定した。