がんと闘病中の患者に音楽のプレゼントを届けるクリスマス会が25日、横浜市保土ケ谷区の聖隷横浜病院で開かれた。関東学院中学校高等学校(同市南区)のオーケストラ部21人がクリスマスにちなんだ3曲を奏で、患者らは楽しそうに聞き入っていた。
同クリスマス会は、がん患者が療養する緩和ケア病棟の看護師や看護助手が「暗い気持ちになってしまいがちな患者さんを前向きな気持ちにできたら」と、同棟が開設された2020年から開催しているイベント。4回目の今回は初めて、同部の生徒を病棟に招いての演奏会が実現した。
生徒は弦楽器や木管楽器で「カノン」や「きよしこの夜」などを披露。集まった患者や看護師は手拍子をしたり、体を左右に揺らしたりしながら楽しんだ。演奏が終わると、盛大な拍手と歓声が起こり、アンコールでは「上を向いて歩こう」が演奏された。
音色に耳を傾けていた女性(83)は「すてきな贈り物をありがとう。みんな上手でいい思い出になった」と満足そうな表情。司会を務めた2年生(17)は「クリスマスの幸せを届ける側になれてうれしい」と笑顔で話した。