川崎市北部や横浜市青葉区で12月に入り、野生とみられるイノシシの目撃情報が相次いでいる。同じ個体が長距離を南下しているとみられ、専門家は「イノシシはパニックに陥っている状態。刺激しないでほしい」と呼びかけている。
川崎市多摩区菅稲田堤1丁目で7日深夜に目撃されてから3週間余り。人に危害を加えたなどの通報はこれまでに寄せられていないという。同区内では食べ痕の残るチンゲンサイやカブが見つかった。行政や警察は見かけたらすぐに連絡、通報するよう呼びかける。
「鳥獣管理技術協会」(宇都宮市)理事で「イノシシ総合研究所」代表の仲谷淳さんによると、目撃されている個体は2、3歳前後のオスとみられる。
イノシシは元来、おとなしい性格で、ジャガイモやキャベツといった植物質のものを好んで食べるという。