横浜市港南区にあるラーメン店「ジャンボラーメンやない」が28日で閉店する。夫婦二人三脚で営み、ボリュームと細やかな気遣いで愛されてきたが、寄る年波には勝てず、33年の歴史に幕を下ろすことを決めた。店主は涙を流し、「やり切った」と胸を張る。
昨年12月の昼時。カウンター席7席、4人掛けのテーブル3卓は、スーツ姿のサラリーマンらでほぼ埋まっていた。
「ラーメンとギョーザね」「はいよ」
注文を受け、店主の箭内昭夫さん(77)がギョーザをフライパンに並べ、ほぐした麺をずんどう鍋に入れる。妻が食べ終わった食器を手際よく片付け、水の入ったコップを片手に、次の客を呼び込む。
同店を有名にしたのは「ジャンボ」メニューだ。
麺の量は1.5人前の「中盛」、2人前の「ジャンボ」、3人前の「スーパージャンボ」まで増やせる。看板メニューの「ジャンボ餃子(ぎょうざ)」も、もちもちの皮にひき肉やニラなどの餡(あん)がぎっしり詰まり、一口では入りきらない大きさだ。
「お客さんに『おいしかった』って言われたときが、やっぱり一番うれしいね」。箭内さんはほほ笑む。