洋上風力発電で生み出した電力を横浜へ─。世界に例がない電気運搬船を活用した電力供給構想の実現に向け、横浜市は民間4社と覚書を結んだ。東京湾沖での発電施設整備を念頭に、2040年までの稼働を目指す。太陽光など再生可能エネルギー創出のポテンシャルが低い大都市で、脱炭素化への“切り札”にしたい考えだ。
市と覚書を締結したのは、東京電力パワーグリッド(東京都千代田区)、海上パワーグリッド(同港区)、戸田建設(同中央区)、三菱UFJ銀行(同千代田区)。海上パワーグリッドは電気運搬船による送電、戸田建設は浮体式洋上風力発電の知見を持っており、各社が技術面や制度面などで連携して検討を進める。市は電力を受け入れる「カーボンニュートラルポート」形成の推進などを担う。