センサー技術や人工知能(AI)などの先端テクノロジーで制御されたコンテナ型植物工場で栽培している最高級品種の「真妻(まづま)わさび」が収穫期を迎えた。独立系半導体商社大手のマクニカ(横浜市港北区新横浜)が本社第2ビル敷地内で2023年11月から水耕栽培を始めたもので、新横浜産の「はこいりわさび」と命名。食と農業を巡る課題の解決を図る「フード・アグリテック」事業の具体例としてアピールしている。
ワサビの自動栽培ソリューションの開発に取り組むアグリベンチャー「NEXTAGE(ネクステージ)」(東京都)と連携した実証実験の一環。
最大1800株分の水耕栽培棚が設置された40フィートコンテナ(全長約12メートル)の「フード・アグリテック・インキュベーション・ベース」内では、センサーで収集した環境、管理、生体情報をAIで分析し、ワサビの成長に必要な空気、水、光を制御している。
場所を選ばずどこでも栽培が可能で、育成状況は遠隔からモニタリング。本来は約2年間かかる促成栽培を1年程度に短縮できる。