公金約10万円を着服したとして、横浜市は28日、瀬谷区福祉保健課の男性職員(23)を懲戒免職処分にした。職員はギャンブルで100万円以上の借金を抱え、貸金業者に職場の電話番号を無断で提供。取り立ての電話で複数の回線が一斉にふさがり、公務に支障を生じさせる事態も招いた。
市によると職員は昨年3月25~27日、区の保健活動推進員から窓口で受け取った交付金の残金と、金庫で保管していた残金の計9万8932円を着服した。4月3日に残金の不足が発覚し、借金返済に充てるため自宅に持ち帰ったことを認め、全額を返した。
さらに、貸金業者に職場の電話番号と同僚職員2人の氏名やLINEアカウントを提供していたことも発覚。昨年7月と11月に督促電話が職場に一斉にかかってきた際は、職員や同僚の出勤状況を確認されたり、「殺してやる」などと脅されたりしたという。
市は電話による公務の妨害について県警に相談したが、職員の着服については処分の内容を踏まえて届け出ていないという。