リニア中央新幹線の新駅建設が進む相模原市緑区の橋本駅周辺のまちづくりを巡り、同市は整備を計画している道路「大西大通り線」の県への事業認可申請について「4月以降を目指す」との考えを示した。今月18~20日に緑区合同庁舎で開いた近隣住民説明会で明らかにした。
説明会は昨年5月以来で、高木理史・リニア駅周辺まちづくり担当部長は冒頭、「大西大通り線は橋本のまちづくりを行う上で必要不可欠。ご理解とご協力をいただけるよう努めながら取り組みたい」とあいさつ。市は先行整備する第1工区の事業認可の申請時期を「4月以降」としたほか、後続工区も含めた全体の起点や終点を定める路線認定の議案を市議会3月定例会議に提出し、区域決定の事務手続きも進めるとした。
橋本駅周辺のまちづくりを巡っては、市は23年3月、同駅南口の区画整理と街路の両事業に関する都市計画決定を行った。このうち大西大通り線は住宅街を約1キロにわたって横断し、用地取得対象の家屋などは約100棟に及ぶ。県から事業認可が下りれば、住民は土地建物を売る際の届け出や土地収用法の適用といった制限を受けることになる。
市は前回説明会で「24年夏ごろまでの認可取得」を掲げたが、現在まで申請に至っていない。本村賢太郎市長は年末の定例会見で「まだ十分な市民理解が得られていない」とし、説明を続ける考えを示していた。