オンライン授業のみでプログラミングなどを学ぶ通信制大学「ZEN(ゼン)大学」が4月、逗子市新宿に開学する。同市と同大を運営する学校法人「日本財団ドワンゴ学園」(東京都)などは今月28日、地域活性化や人材育成などを目的とした連携協定を締結した。学生の課外活動の一環として地域課題をプログラミングや人工知能(AI)技術を駆使して解決していく取り組みを始め、開学から3カ年計画で仮想空間上に逗子の海の魚たちが泳ぐ「デジタル水族館」の実現などを構想している。
IT大手ドワンゴなどは2016年に学校法人を設立し、通信制高校「N高」(沖縄県)などを全国展開し、これまで3万人以上が卒業した。同大はその大学版で、日本財団などと協力し運営。学生が一度もキャンパスに通わず、インターネット上の学習だけで大学卒業資格が取得できるのが特徴という。
逗子海岸に近い旧三菱重工健保組合保養所を同学園が買い取り、“キャンパス”として開設。学部は知能情報社会学部のみでゲーム開発技術やウェブデザイン、経営などの分野を学ぶことができる。1学年3500人の定員で学生数は4年制で計1万4千人の大学となるが、実際には学生はほとんど通学せず、逗子のキャンパスは教員の研究室やスタジオとして利用する。