スイーツ業界の一大イベント「バレンタイン」。百貨店や専門店の売り場は活況を呈している。ただ、原材料価格の高騰を受け、客の中からは「去年よりも高い」といった声も。企業側は話題性のある商品や、チョコレートよりも安価な焼き菓子を増やしたり、「自分へのご褒美」需要を狙って高級路線を追求したりと、売り上げ拡大に知恵を絞っている。
横浜高島屋(横浜市西区)は1月22日にバレンタイン催事を開始した。初登場を含め約140ブランドを取り扱う。初日から多くの人が来店。中東の乾麺を含み、ザクザクとした食感で流行したドバイチョコが開店10分で完売した。
新型コロナウイルスの5類移行後、初の開催となった2024年の店頭売り上げは前年比20%増。店頭回帰の傾向にあるという。
ただ、昨今の温暖化によりカカオ豆の収穫不足が続き、「平均で約10%値上がっている」と担当者。比較的購入しやすい単価のお菓子系ショコラを昨年の2倍に増やした。また、約20人のショコラティエが日替わりで来場し、会場を盛り上げる。