全国の「さくら名所100選」に入っている衣笠山公園(横須賀市小矢部)のシンボル的な存在だった「大介(おおすけ)桜」が再生され、横浜市内の造園業者の手で元気に育っている。3月には再生された苗木2本が同公園に移植される予定で、関係者は4年ぶりの“復活”を心待ちにしている。
苗木は同市戸塚区の造園業者「生駒植木」裏の畑に植えられ、高さは約2メートル。周りを囲む樹木が風よけになり、順調に育っている。衣笠山公園への移植に備え、根の部分は鉢に入れて土中に埋められている。
同公園の広場脇にそびえていたソメイヨシノの大介桜は内部の腐朽が進み、倒木の恐れがあるとして2021年2月、惜しまれながら伐採された。開園した1907(明治40)年ごろに植樹されたとみられ、高さは約10メートル、幹回りは1メートルに及んだ。89歳と長命だった三浦一族の三浦大介義明にちなんで名付けられた。