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神奈川県内も春節の恩恵 多くの中国人来訪 横浜の水陸両用バスは平日でも満席

カナロコ by 神奈川新聞 2025年2月8日 15時30分

 1月下旬に始まった中国の旧正月「春節」の大型連休。今月4日で一段落したが、中国政府は今月中旬までを特別輸送態勢「春運」期間とし、過去最多の延べ約90億人の移動を見込む。インバウンド(訪日客)に弱いとされる神奈川県内にも、多くの中国人が来訪。観光事業者などは、中国人客による消費の恩恵を実感している。

 今月3日。平日にもかかわらず、横浜臨海部を巡る水陸両用バス「スカイダック横浜」の最終便はほぼ満席。半数を占めていたのが中国系の客だった。ガイドの女性は時折英語を交えて案内。訪日客らはスマートフォンで写真や動画を撮影しながら約50分の水上でのハマ観光を楽しんでいた。

 「昨年はこんなに(中国系の客が)乗っていなかった」と驚くのは運行会社・日の丸自動車興業(東京都)の担当者。今年の春節期間中は乗客の6割が中国系という。「大半はファミリーでの個人旅行客。街中を走るスカイダックの様子を見て乗りに来ているようだ」。さらなる乗客増が見込めるとし、今週末は増便して対応する予定。「訪日客は平日・休日問わず乗車してもらえる。ガイドの多言語化なども検討しながら、貴重なマーケットを押さえていきたい」と意気込む。

 中国や台湾を主軸に海外プロモーションのシステム開発を手がけるインタセクト・コミュニケーションズ(東京都)が中国在住者に行ったアンケートでは、春節期間中に訪問予定の日本の地域として、神奈川県が47都道府県中6位にランクインした。江の島や鎌倉、箱根など都内から日帰り可能な観光地が多く、訪日客にも好まれている。

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