川崎市は健康増進や文化振興などを目的とした「川崎市民プラザ」(同市高津区)を2026年度限りで閉館することを決めた。10日の市議会文教委員会で報告した。
川崎市民プラザは1979年5月から開館し、会議室やホール、プールやトレーニングルームなど市民に広く利用されてきた。しかし、築45年を経過して老朽化が目立ち、2022~23年度には設備の故障でプールの休止があった。今後も受水槽や動力制御盤などの故障が見込まれ、大規模修繕を含めた25年度に予定していた耐震補強工事設計の実施を再検討してきた。
市は全館を休館して行う大規模修繕では約40.8億円、部分的な修繕は約9.2億円のそれぞれ費用が掛かることを算出。さらに、耐震補強工事では約14億円が掛かることなどから、市は「相当な費用を投じて、今後も現施設の機能・規模を維持し続けることは合理的ではない」と判断し、27年3月で利用を終わらせる。
市は川崎市民プラザの取り壊し作業を前提に、今後の施設の在り方について25年度中に考えを示す予定。
川崎市民プラザは、23年度は約24万人が訪れていた。