今シーズン初の公式戦となるアジア・チャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)上海申花(中国)戦を12日に控えるJ1横浜M。今季鳥栖から完全移籍したGK朴一圭(35)にとっては5年ぶりの復帰戦だ。「ここからまたマリノスでのサッカー人生がスタートするのかな」と決意を新たにする。
2020年秋の鳥栖移籍後はプレーする機会のなかった日産スタジアム。11日の公式練習を終え、「5年ぶりにこの場所に戻って来られてうれしかった」と感慨に浸った。
前回所属した19年は正GKの座をつかみ、15年ぶりのJ1制覇に貢献。翌20年に集中開催となったアジア・チャンピオンズ・リーグでは制限のあった外国籍選手登録から外れ、出場機会を得るためにクラブを離れる決断を下した経緯がある。
鳥栖在籍時も胸を焦がし続けたという古巣へ念願の復帰。初戦がACLEとなるのは何かの因縁か。ただ、ベテランは私情を挟むつもりはない。
「何かこみ上げてくるものがあるのかなと意識していたが、いざ準備していく中で特にそこ(ACLE)に対して強い意識は今はない。マリノスの一員としてACLだけではなく、全ての試合が大切になってくる。とにかく明日の試合だけに集中したい」。毅然(きぜん)とした表情で言い切った。