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【知ってる?】国旗?カーレース?赤と白のナゾの旗 実は"命を守る"大事な役割

KKT熊本県民テレビ 2024年7月24日 19時1分

赤と白の格子模様の旗をご存じでしょうか。いざという時に、海水浴場にいる人たちの命を守る大事な役割を果たします。意外と知られていないその使い方を取材しました。

赤と白の旗

■吉田佳記者

「赤と白の旗。どんな役割があるのか、街の人たちは知っているでしょうか?」

街の人は…

■街の人

「知らないです。初めて見ました」

「わからない。国旗じゃなくて?」

「何の旗?車のレース?」

熊本市の中心部で約50人に聞きましたが、旗の意味を知っている人はいませんでした。

いつどのように使われるものなのか。実際にこの旗がある芦北町の御立岬海水浴場を訪れました。

■芦北町総務課 小川宏達さん

「海水浴をされている方に津波が来る可能性があることをお知らせするために掲げる旗です」

「津波フラッグ」

旗の名前は「津波フラッグ」。海岸に津波が近づいていることを、聴覚に障害がある人だけでなく、波音や風で音が聞き取りにくい遊泳中の人たちにも視覚的に伝えるためのものです。津波のおそれがある場合、監視員が旗を振ったり掲示したりして避難を呼びかけます。実際に使われた例もあります。今年4月に台湾で大きな地震が発生した際、沖縄本島地方及び宮古島・八重山地方で津波警報が発表され、沖縄県内で津波フラッグを使われました。

津波が来るおそれがある際に使用される

津波フラッグは2005年に静岡県で運用されはじめ、4年前に気象庁が海水浴場などにいる人への津波が来ることの伝達手段として制定しました。熊本県で導入しているのは、宇城市、天草市、苓北町、それに芦北町です。芦北町で運用が始まったのは今年からで、津波警報や注意報が発表された場合、町内にある2つの海水浴場で監視員が周りから見えやすい位置に縦横1メートルあまりの旗を振ったり掲示したりして避難を呼びかけます。

■海水浴客

「子どもたちも連れてきていますし、注意喚起としてわかりやすい旗だと思うので、ぜひ勧めてほしいと思います」

御立岬海水浴場(芦北町)

■芦北町総務課 小川宏達さん

「風光明媚な御立岬海水浴場で景色もきれいですし、楽しんでいただきたいが、津波などの危険性もあると認識していただいて海水浴を楽しんでいただければ」

一方で、認知度の低さが課題となっています。町ではチラシを貼るなどして、旗の意味を周知したいとしています。

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