熊本市交通局は、熊本市電の均一運賃を来年6月に20円値上げし200円とする方針を明らかにしました。安全に関わるトラブルが続く中、運転士を正規職員にして雇用環境を改善する狙いです。
31日に開かれた熊本市議会の特別委員会で、熊本市交通局は来年6月に熊本市電の均一運賃を180円から200円に引き上げる方針を明らかにしました。熊本市電は2007年まで初乗り130円で距離に応じた運賃でしたが、2007年から150円均一に。値上げを重ね、去年6月に現在の180円となりました。人件費や物価の上昇などに伴い市電の経営は悪化が見込まれているほか、ことしに入って安全に関わるトラブルも続出しています。
交通局はこうした事態を打開するため、運賃値上げで見込まれる増収年間約1億6300万円を雇用環境の改善に充てるとしています。具体的には、運転士や車掌約100人を会計年度任用職員から正規職員にして、年収を一人あたり約96万円上げる方針です。
■熊本市交通局・井芹和哉交通事業管理者
「最近安全の面で皆さんにご迷惑ご心配をかけ申し訳なく思っているが、職場環境含め、乗務員の環境を含めた対策が急務だと思っている」
運賃の改定は12月議会で報告され、来年3月議会に条例改正案が提出される見通しです。
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