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立憲熊本県連 来夏の参院選「オール野党で」衆院選の比例投票結果から見える県民の意識は

KKT熊本県民テレビ 2024年11月6日 19時52分

10月の衆院選で与党が過半数割れする中、野党第一党の立憲民主党の今後の動向が注目されています。立憲民主党熊本県連は6日、来年夏の参院選について「オール野党で戦いたい」として、すべての野党を対象にした統一候補の擁立を目指す考えを明らかにしました。

県内4選挙区で自民党が議席独占

立憲民主党県連は6日、幹部が集まり、10月に行われた衆院選について意見を交わしました。立憲民主党県連は、衆院選で共産党や社民党と候補者をすみ分け“共闘”しましたが、県内4選挙区すべてで自民党に議席を独占されました。また、全国的には立憲民主党をはじめ、野党が議席を増やした一方で、県内の野党候補は比例復活もできず、前回に続き、野党の議席はゼロとなりました。

県内では野党の議席ゼロに

■立憲民主党県連 鎌田聡代表

「野党が連携して、さまざま場面で協力もしてきたが、私たちの力が及ばなかった。今回の反省を踏まえ、さらなる取り組みを進めていかなかければならない」

来年夏の参院選については、「必ず候補者を擁立する」とした上で、すべての野党を対象にした統一候補の擁立を目指す考えを明らかにしました。

立憲民主党県連 鎌田聡代表

■立憲民主党県連 鎌田聡代表

「オール野党でやれるような人材、候補者を擁立する。今回(候補者の)すみ分けをした政党以外の野党とも戦える候補者をつくるのが一番望ましいと思っているので、努力を進めていきたい」

【スタジオ】

(緒方太郎キャスター)

10月の衆院選で投票した方も投票しなかった方も、注目してほしい数字があります。熊本では、小選挙区では自民党が圧勝でしたが、政党名を書いて投票する比例代表では違った傾向が見えてきました。

2024年 衆院選の得票率(前回比)

改めて10月の衆院選の比例代表九州ブロック、熊本県内の政党別の得票をみてみます。今回の衆院選の得票率と、前回(3年前)との比較です。

▽自民党は33.59%と最も得票率が高かった一方、前回比では7.17ポイント下回りました。

(畑中香保里キャスター)

野党はどうでしょうか?

(緒方キャスター)

立憲民主党は19.53%と、前回より0.4ポイント増加。ほぼ前回並みといえます。このほかの政党を見ますと、県内の選挙区には候補者を立てていませんが、全国的にも得票を伸ばした国民民主党の得票率は7.53%、れいわ新選組は7.15%と、前回を4ポイント近く上回りました。

比例九州ブロックの数字をみると、全国的な傾向が熊本でも表れたことがわかります。ただ、気になるのは、熊本では立憲民主党の得票率が3年前とほぼ変わらなかったことです。

(畑中キャスター)

全国的には立憲民主党が支持を伸ばしていましたよね。

2022年 参院選との得票率比較

(緒方キャスター)

政治学が専門の鈴木桂樹熊本大学名誉教授は、直近の国政選挙の参院選(2年前)のデータと比較すると、少し違った傾向が見えると話していました。2年前の参院選では、立憲民主党の県内の得票率は9.54%に対し、日本維新の会は11.10%と躍進しました。これは知名度が高い、元オリンピック選手の松野明美さんが日本維新の会から立候補したことなどが要因とみられます。

鈴木名誉教授は「直近の参院選と比較すれば、立憲民主党が今回19.53%の得票率を獲得したことは‟大きく持ち直した”と見ていいのではないか」と話しています。

(畑中キャスター)

小選挙区だけを見ると熊本は自民王国と言われますが、国政選挙ごとに政党の得票率は変化しているんですね。

熊本大学・鈴木桂樹名誉教授

(緒方キャスター)

鈴木名誉教授は「与野党対決とひとくくりにできない」と話しています。つまり、様々な政党の登場などを背景に、有権者は政党が掲げる政策に注目して判断している」として、次の参院選に向けては、「立憲民主党をはじめ野党は、政権交代や政治改革だけを強調するのではなく、政策の中身や政策本位を熊本の生活者レベルで賛同できる中身を示す必要がある」と話しています。

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