「知るきっかけをつくるには」。主役は高校生です。
何を知るのかというと、自分や大切な人の命を守るための教訓です。
緒方太郎キャスターがお邪魔したのは、熊本市にある県立東稜高校。
■緒方太郎キャスター
「こちら東稜高校で授業が行われていますが、内容はいつもとちょっと違います」
この日行われていたのは、出前授業。東日本大震災をきっかけにつくられた復興庁が、全国の中学校や高校で「福島の復興」をテーマに開いています。東日本大震災が発生したのは13年前ですから、高校生は当時3歳前後。当然ながら当時の記憶はほぼありません。それでも高校生は、福島の今を知ろうと、復興庁の職員の話に耳を傾けていました。
■VTRの声
「原子力災害からの復興はまだ終わっていないんだよ。復興のために私たちができることって何かな?」
どうすれば、被災地の今を多くの人に届けられるのか?高校生ならではの視点で「知るきっかけ」を話し合います。
■2年生の女子生徒
「いざ起こった時にどう対処するかを知ってもらう。家族だけじゃなくて友だちにも知ってもらうことで被害を少しでも抑えられればなって思って」
そして、グループごとの発表です。
■2年生の男子生徒
「ポスターを作って伝えるとか地域のホームページなどに載せてもらうなど、インターネットやポスターを活用した方法で広めていきたいと考えました」
■2年生の女子生徒
「情報がまだわからない人たち、小学生に対して高校生などが実際に小学校に行って話す場をつくることで/正しい知識を身につけてもらえたらと思いました」
高校生が小学校で震災を話す場をつくる。コンビニやカフェなど、目に届きやすい所に広告を使って伝える。わずか5分あまりでアイデアが生まれました。今回の授業を通して、身近で起きた災害を伝える意義も感じたようです。
■東稜高校・林田衣芙来さん(2年)
「熊本地震は私自身も体験したので、地震の怖さは知っているので物資がなかった状況とかもまわりの人に伝えていけたらと思います」
【スタジオ】
(畑中香保里キャスター)
小学生の時に熊本地震で被災した高校生も多いでしょうから、「熊本地震を伝えていくには」という発想にもつながるかもしれませんね。
(緒方太郎キャスター)
災害の怖さだけではなく、地域の魅力とか、大切な人への感謝とか、生きるために大切なことが「教訓」には詰まっている。私たちもテレビを通して「知るきっかけ」を作れるよう取材に励みたいと思います。
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