熊本県の木村敬知事が、3月の県知事選挙の当選祝いとして贈られたコチョウランを医療機関などに渡していた問題で、市民団体が「公職選挙法に違反している」として警察に告発し、21日に受理されました。
木村知事を刑事告発したのは、県内に住む49人でつくる市民団体です。告発状では、木村知事が3月の県知事選で当選した後に「コチョウラン11鉢を熊本市内の医療機関など7か所に贈ったことは、公職選挙法に違反する寄付行為」だとして、厳正な捜査と厳重な処罰を求めています。公職選挙法では、政治家や政治家になろうとする人による選挙区内での寄付行為を禁じています。
木村知事は「花は預かってもらっていただけ」とこれまで説明していますが、告発した団体は、医療機関の一つでは「木村敬新熊本県知事より御花をいただきました」と記されたメモが添えられていて、これは寄付にあたるとしています。
■告発した市民団体 亀丸国昭さん
「厳しく法に照らし処分をしていただきたいと思っている」
告発状が受理されたことについて、木村知事は「刑事手続きの中の1つの段階であり、今後も粛々と捜査に協力してまいります」とコメントしています。
今回の問題について、地方行政にくわしい専門家は次のように話しています。
■地方行政に詳しい熊本大学法学部 伊藤洋典教授
「公職選挙法に抵触するかどうかがポイントであろうと思うが、コチョウランは普通、一般的にどこの家でも置いてるというようなものでもないし、 特別感のある花でもあるので、通常の社会通念を超えるような場合は、やはりかなり慎重に対応された方が良かったと思う」
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