安全に関わるトラブルが続く熊本市電について、熊本市交通局は21日、来年1月に設置される安全対策チームの具体案を示しました。
熊本市電をめぐっては、11月15日に赤信号で交差点に進入するなど今年、安全にかかわるトラブルが14件続いています。熊本市交通局は10月に開かれた第三者による検証委員会で、安全管理体制の不備を主に解決するため、専門の部署を新設する方針を示していました。
そして21日の検証委員会で、再発防止のために来年1月に発足する安全対策チームの具体案を示しました。交通局では現在、勤務管理と教育を同じ部署で行っていますが、安全対策チームでは教育や事故防止対策に特化し、個別指導も取り入れる方針です。
また、職員を対象としたアンケートの結果も示されました。それによりますと、「キャッシュレスの種類が増え業務が複雑化している」、「残業が多く、家庭生活が圧迫される」、「安全に関する責任感が現場に集中している」など不安や心配の声が多かったということです。
会議終了後、検証委員会の吉田道雄会長は、働く人のモチベーションを上げるための組織の改善が必須だと述べました。
■検証委員会 吉田道雄会長
「ハード面が100%理論的に事故がゼロになっていても、事故がおきるのは人間の事故。ソフトのコミュニケーションや風通しの良さをどうやって改善していくか、こういう視点についてまとめていくことになると思います」
検証委員会は年内に最終報告書をまとめる方針です。
この記事の動画はこちらから再生できます