Infoseek 楽天

【水俣病】住民健康調査めぐる実務者協議 被害者団体が求めた地域や人数を国は示さず

KKT熊本県民テレビ 2024年11月28日 12時20分

水俣病が起きた地域に住む住民の健康調査の方法をめぐって、被害者団体と環境省の実務者協議が27日、水俣市で行われました。しかし環境省は想定される調査の人数や地域などを明らかせず、議論は進みませんでした。

実務者協議(27日・水俣市)

協議には、水俣病被害者・支援連絡会の代表と環境省、熊本県の担当者が出席し、水俣病が起きた地域に住む住民の健康調査を中心に話し合いました。健康調査は水俣病の被害者救済のための法律で実施が定められていますが、法律制定から15年たった今も行われず、環境省は「今後2年以内の開始を目指す」としています。

被害者団体が調査を行う対象地域や想定人数などを示して欲しいとしたのに対し、環境省は「専門家の研究班が議論している」として明らかにしませんでした。また環境省が調査の手法として示している脳の活動を磁気で測る方法についても、被害者団体が「現実的でない」としたのに対し、環境省は「研究班が議論している」と繰り返しました。

このため被害者団体が、住民の健康不安を解消するためにも、日常的に水俣病を治療している現場の医療者の意見を反映した手法の開発を研究班に依頼するよう求め、環境省は「意見は研究班に伝える」としました。

■環境省特殊疾病対策室 森桂室長

「今回、健康調査という一つの点で意見交換できたことはいいことだったと思う」

■水俣病被害者・支援者連絡会 山下善寛代表代行

「まだ対象地域もわかっていない、時間がどれくらいかかるかわからないということでは 話にならない。本当にばかにしていますよ」

この記事の動画はこちらから再生できます

この記事の関連ニュース