19日午前、熊本市北区の熊本電鉄の遮断機がない踏切で、列車とトラックが衝突する事故がありました。現場は遮断機のない踏切で、列車の運休などの影響が出ました。
事故があったのは、熊本市北区の熊本電鉄八景水谷駅と堀川駅の間にある踏切です。
■緒方大樹記者
「現場は遮断機のない踏切で、列車と接触したトラックはフロントガラスが割れています」
警察によりますと19日午前9時半頃、列車の通過を待つため停車していた準中型トラックと御代志方面に走行中の列車が衝突しました。列車の乗客・乗員合わせて13人と、トラックの運転手にけがはありませんでしたが、事故の影響で上下線合わせて4本が運休しました。
熊本電鉄によりますと、路線に70か所ある踏切のうち、約4分の1にあたる17か所は遮断機がないということです。これらの踏切では、警笛や標識で列車の接近を知らせています。
熊本電鉄は今後、事故の危険がある踏切に遮断機の設置を検討するほか、電車の接近を知らせるランプを設けるなど対策を進める方針です。
【スタジオ】
事故が起きたのは、遮断機や警報機がない「第4種踏切」と呼ばれている踏切です。「鳴かずの踏切」ともいわれます。今年の春には、群馬県にある「第4種踏切」で、小学4年生の女の子が犬を追いかけるようにして線路の中に入ったところ、電車にはねられ命を落としました。総務省の調べによりますと、「第4種踏切」は遮断機のある踏切に比べ1.7倍も事故が多いということです。
熊本でも参考になる対策を行っているのが、茨城県内の鉄道会社です。利用者自らが手で動かす簡易遮断機を試験的に導入しています。この簡易遮断機は改修費用を大幅に抑えられ、全国のモデルケースになりそうです。
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