信号機のない横断歩道で歩行者が渡ろうとしている際に、一時停止する車の割合を調べた今年の調査で富山県の停止率が全国で最も低くなったことがわかりました。
調査した団体は、特にこの時期は日没が早く、事故が増える傾向にあるとして、ドライバーと歩行者それぞれに注意を呼びかけています。
JAF=日本自動車連盟は毎年夏に、信号機のない横断歩道で歩行者が渡ろうとしている場合の一時停止をする車の割合を調査しています。
今年、県内2か所で行った調査で、富山県の一時停止率は31.6パーセントと、全国で最も低くなりました。
きのう、富山市内の信号機のない横断歩道を取材をしてみると…。
吉田記者「横断歩道を歩行者が渡ろうとしていますが、車は一向に止まる様子がありません」
こちらは片側一車線の道路。
比較的見通しが良い場所ですが、車が止まらない場面が何度も見られました。
JAF富山支部 林宏二さん「横断歩道は歩行者のためのものなんですが、富山県については、安全なものとは言えない状態になっていますので」
日没が早くなる11月や12月は特に事故が多発する時期です。
県警のまとめでは、去年1年間に発生した交通事故は11月が204件と最も多く、次いで12月の190件です。
また、けがをした人の数も11月と12月はいずれも200人を超え、年間の2割以上を占めました。
こちらはきのう午後4時頃からおよそ1時間、定点カメラで撮影した映像です。
「午後4時過ぎから撮影を開始して1時間以上が経過しました。あたりはかなり暗くなってきました、あっという間に暗くなったような印象を受けます」
下校時間や会社からの帰宅時間帯の午後5時すぎにはすでに薄暗く、歩行者の姿も認識しづらくなりました。
JAF富山支部 林宏二さん「ひし形のマークを見たら、この先に横断する歩行者や自転車がいるというイメージも必要かなと思っています」「ドライバーの方はこの時期暗くなる時間帯が早くなっていますので、早めのヘッドライト点灯をお願いしたいと思います。歩行者は薄暗い時間帯でもドライバーからは見えづらくなってくることを意識して、できれば反射材等を身に着けて外出していただければと思います」
日没が早くなるのに加えてこれからは雪が降る時期に入りますからより慎重な運転が大切です。
ドライバーも歩行者も十分に注意して欲しいと思います。
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