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新湊出身のお笑い芸人 マンガの富山弁監修 地元の魅力発信へ 

KNB北日本放送 2024年11月15日 21時39分

こちらは、射水市新湊地区などを舞台に主人公らが富山弁を話すマンガ作品です。

その方言を監修したのが地元出身のお笑いコンビ。

地域の魅力を伝えようと、標準語からの「翻訳」に取り組む2人に話を聞きました。

立山連峰や新湊大橋。

富山県民にとって親しみのある場所が随所に描かれたマンガ、「未来のムスコ~恋人いない歴10年の私に息子が降ってきた!」です。

作品の舞台は、射水市新湊地区や東京で、富山県出身の劇団員である主人公などは富山弁を話します。

この方言の監修を担当しているのが…

「お姉ちゃんです。弟です。雷鳥だよ!ア~!」

射水市出身のお笑いコンビ、「雷鳥」のお姉ちゃんとゆういちさんです。

2人は、過去に映画の方言指導を行った経験もありますが、マンガの方言監修は今回が初めてです。

きっかけは。

雷鳥「原作を書いている脚本家の阿相クミコさんから直接、方言の方、富山弁監修してもらえませんかっていう感じで来て。」

原作は、ドラマ「マルモのおきて」など数々の脚本を手掛けてきた阿相クミコさん。

主人公と同じ射水市出身の2人に監修してほしいと、阿相さんから、SNSを通じて、直接依頼がありました。

雷鳥の元には「ネーム」と呼ばれるおおまかな構図と標準語のセリフが送られてきます。

登場人物の設定や場面の状況を考えながら、富山弁に置き換えていきます。

「まず来たものを私が私なりに設定とか考えながら方言に変えます。それを弟に見てもらって弟がこうだこうだってまた直します」「すごい考えて、編集者の方に出すんですけど、もっとここの部分こういうのじゃない富山弁ありませんかと、またこれでもダメかっていうのもありますね。」「2週間て言われたら、その2週間みっちり使うって感じですよね」「この人物をどうやったら魅力的に、富山弁が加わったことでさらにどうやったら魅力的になるかっていうのもやっぱり、考えながらやってる」

例えば、食事中に言い争う兄妹に注意を促す母親の「ハイハイハイこの話終わり」というセリフ。

私も富山弁への「翻訳」に挑戦してみました。

「イントネーションだけ変えて『ハイハイハイこの話終わり』」「おおイントネーションね。富山のね」「だけど文字で見たらそれは、標準語に見えるから、文字で見せる時は違う」「話が終わりというのを、もうちょっと別のニュアンスで伝えるのに『ハイハイハイはよ食べられ。』」「いやいやいや、話変わっとるやんけ」「セリフ変わっているのはやってはいけないんです」「私たちは黒子、影。とにかくこの言葉をどう生かしてやるかっていう」

「この話、終わりにしられ」「残念!」「正解は、『ハイハイハイ、この話、こんで終わり』」「お見事!」「いや、うれしいな、なんか。」

『こんで』という一言を付け加えることで、自然な会話になりました。

2人について、編集者の長嶋さんは…

編集者 長嶋康枝さん「キャラクターのリアリティーが格段にアップしているなというのをすごく感じていて。方言というのは、独特の音だったりとかリズムがあるなと思っていて、それがその言葉の意味以上の温かさとか、親しみさっていうのが表現できるなと思っているので。キャラクターの深みだったり厚さっていうのを、雷鳥さんの監修をもって出してもらえてる部分だなというふうに思っています」

作品の中にも登場する2人は方言を通して富山の魅力を改めて伝えたいと話します。

「富山県の風景がたくさん出てくるんです。立山連峰だったり新湊の内川だったり。これを読めば、ああ、いいとこに住んでるなとか。ますます誇れるふるさとだなって思えると思うんで、そういう気持ちになれる物語なんで、読んでいただきたいなと思ったりしますね」

年代によって話す富山弁が異なるので、地域の人に直接話を聞いて、作品に生かしているそうです。

富山の風景、富山弁が満載なので会話のきっかけになるような作品だと感じました。

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