衆議院富山1区選出で自民党の田畑裕明議員は、党員の不適切な登録があったことを認め、その党費に企業献金を充てた疑いがもたれています。政治とカネの問題を追及している元検察官の弁護士は、極めてずさんな行為だと指摘しました。
郷原信郎弁護士「やってることが全体的にデタラメだということになると、本当に有権者の方だって選んでよかったのかということを思わざるを得ないんじゃないか」
田畑議員「不適切な党員は100名前後」「関与していない」
田畑議員は、おとといの会見で自らの事務所が関わった不適切な党員登録があったと認めました。
田畑議員「不適切な党員は100名前後」「関与していない」
田畑議員の支援者はKNBの取材に対して、田畑議員本人から企業の従業員を無断で自民党員に登録し、その党費に企業後援会の会費を充てたと説明を受けたとしています。
「国会議員としての義務を果たしているとは言い難い」
裏金問題など政治とカネの問題に詳しい、元検察官の郷原信郎弁護士に一連の疑惑の問題点を聞きました。
郷原弁護士「政治資金の処理というのが極めてずさんで適正に行われていない。単に政治資金の収支の管理の問題だけではなくてそこに党費を、自分の獲得した党員の数を偽るというようなところにまで及んでいる、そのいいかげんさ、不正が国会議員としての義務を果たしているとは言い難い」
郷原弁護士は、田畑議員がしっかり説明すべきだと指摘します。
郷原弁護士「いつ何の目的でそういう架空人による入党の手続き、党費の支払いなどをやっていたのか、これをもっと納得できるような明確な説明をしないと」
そのうえで、田畑議員が自らの関与を否定するのであれば誰が主導したかなどの解明が必要だと訴えます。
「政権与党の総裁を決める選挙にも影響する問題」
郷原弁護士「最終的に総裁選の投票権を得ることにもなるという意味では、政権与党の総裁を決める選挙にも影響する問題だと思う。自民党の手続きとしては極めて重要なものだと思うんで、党員の入党手続き、党費の支払い、総裁選の投票用紙が配られる。そういったところにこういう露骨なね不正が行われているとすると、これはもう自民党という政党そのものが問われる話になるんじゃないかと。これしっかり調査しないといけないですよね。県連も党本部も」
田畑議員は一連の疑惑について現在調査中としています。
自民党富山市連は田畑議員に報告を求めています。
この記事の動画はこちらから再生できます