そのブリについて水産庁は先週、とり過ぎを防ぐため、漁獲量の上限となる「漁獲枠」を新たに設ける案を示しました。県は、県内の漁業への影響は少ないとする一方、漁業者からは反対する声が上がっています。
水産庁は、水産資源を持続的に利用していくため、様々な魚で漁獲量を調整する取り組みを進めています。
ブリの漁獲枠の設定は、今年4月にも実施する方針で漁獲可能量は全国で年間10万1000トンとしています。
ここ数年の漁獲量はこの漁獲枠を下回っているため、水産庁は当面、国内の流通量や漁への影響は限定的とみています。
今後、各都道府県ごとに目安となる漁獲量が設けられ、富山県は今年7月から来年6月末までが管理期間となりますが漁の停止などの命令が出されることはないということです。
この水産庁の方針に対し県は。
県水産漁港課 前田経雄課長「富山県はブリが非常に有名ですけれども、漁獲量としてみますと全国的な割合は少ないということで漁獲量の規制の影響っていうのはそんなに大きくないというふうに考えています」
県によりますと、全国のブリやフクラギといったブリ類の漁獲量のうち、富山県の割合は1パーセントから2パーセントほどと小さく、富山県単独での具体的な漁獲量の上限は設定されないとみています。
一方、ひみ寒ぶりがブランドの氷見漁業協同組合は、「科学的根拠のない資源管理型の大規模漁業を推し進めるもので、定置網漁業にとっては理不尽で方針には従えない」と反対しています。
ブリの「漁獲枠」の設定は、来月中旬の会議を経て正式に決定される見通しです。
この記事の動画はこちらから再生できます