自民党の派閥の裏金事件をめぐり参議院の政治倫理審査会は、きょう富山県選出の野上浩太郎議員を審査しました。
野上議員は自らの関与を否定し、「旧安倍派の会長と事務局長で決めていた」と説明しました。
参議院の政治倫理審査会に出席した野上議員。
旧安倍派からキックバックされた裏金が2021年までの5年間にあわせて100万円ありました。
野上議員「還付金があり、政治資金収支報告書に記載されていない取り扱いになっていると認識したのは一昨年の12月ごろ、この件が報道される中で事務所に確認した時であり、認識したのでそれまではこの事実を認識しておりませんでした。なぜこの扱いをしたのか秘書に確認したところ秘書仲間から収支報告書に記載する必要がないと聞いていたとのことでした」
国民 浜口誠議員「一番大きかった年92万円ということですが、誰がどういった形で 保管されていたのか野上議員はそれを把握していたのか」
野上議員「事務所の鍵のかかる机のところで保管していた。私自身は報告を受けていなかった」
浜口議員「会計担当の秘書が保管場所の鍵を含めて管理していた そこに現金があったということですか」
野上議員「その通りです」
野上議員は、安倍政権で官房副長官を務めたほか、安倍元総理が亡くなった後は旧安倍派の常任幹事会のメンバーでしたが、裏金還流のシステムについてはわからず、過去に話をした記憶もないなどとしました。
野上議員「幹部の皆様に幾度となく話をした。しかしあの、政治倫理審査会などで説明されている以上のことに接することはなかったわけであります。幹部以外の期数の長い先生ともいろいろ話をしてきたがそれ以上の話に触れることなく、現在に至っている」
今回、自民党が調査した2018年より以前に不記載があったかについては。
野上議員「5年以上前の調査も試みたところですが、事務所側の資料については法定の期間過ぎすぎていたので残っておりませんで、私の事務所ではいわゆる通帳で管理でしていたこともなかった。通帳の方でたどることも難しい状況」
立憲 吉川沙織議員「さすがに平成30年まで、平成29年からの資料がきれいさっぱりないというのは、私はなかなか理解できない」
維新 柳ヶ瀬裕文議員「なぜ起こったか、原因 はどう総括して考えているのか」
野上議員「派閥の会長と事務局長で取り決めをしていたと。役員に権限はほとんどない中で行われていたのも 、なかなかガバナンスが効かなかったということになるんだろうと思うが、それは他の派閥も同じだと思うので、清和会でなぜこういうことが起きたのかは解明に向けて努力をしていかないといけない」
野上議員は、旧安倍派の役員であっても還流について知らされなかったとこれまでの説明を繰り返し、改めて信頼回復に努めるとしました。
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