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韓国の興行を苦しめる「闇チケット」の手口…組織的な「代理チケッティング」「ID移し」「チクリン」

KOREA WAVE 2024年1月28日 8時0分

(c)news1

【KOREA WAVE】韓国でコンサートなどの公演業界はもちろん、ゲーム業界とスポーツ界まで「闇チケット」に苦しんでいる。不正な方法でチケットを獲得した闇チケット業者が横行し、ファンが公演や試合を見られない状態が毎日のように繰り返されている。

最近、歌手のチャン・ボムジュン氏はコンサートの前売りを全面取り消し、抽選制に変えるなどの措置を取ったが、これといった解決法が見当たらないのが実情だ。

チケット獲得にさまざまな手口が使われている。エンターテインメント業界に携わっているA氏によると、最近最も一般的な取引方式は「代理チケッティング」だという。実際、X(旧ツイッター)で「デリチ」(代理チケット)を検索すれば、業者の書き込みを確認することができた。

これとともに「アオルム」(ID移し)も盛んだ。アオルムは最近、公演主催側が現場で本人確認を強化したことで生じた一種の小細工だ。闇チケット業者がチケットを第3のIDで予約した後、キャンセルし、購入者のIDで素早く予約する方式だ。

消費者たちは口をそろえて業者たちが組織的にこのような方式を利用して各種公演チケットを買い入れていると言う。

追加料金を払ってコンサートチケットを購入した経験のあるオムさん(27歳・女)は、代理チケッティング業者からマクロを使ってチケットを確保したという話を聞いたという。さらに「闇チケット業者同士でも競争が激しいので、購入者のために『より良いマクロプログラム』を提供している」と聞いたという。

マクロとは、よく使う複数のコマンドをまとめて、一つのキー入力動作にしたものである。マクロプログラムはインターネット上で無料または有料で入手できる。通常、前売り手続きはログイン→自動防止用文字入力→座席選択→決済の順だが、これを一回のクリックで瞬時に処理できる。

この他にもマクロプログラムと「チクリン」(直接リンク)を販売する場合もあった。「チクリン」とは、予約ボタンを押さずにすぐ座席選択画面に入ることができるリンクをいう。

ただ、最近は本人が自分でマクロを使用する場合、チケットチャンセル、払い戻し不可はもちろん、このアカウントで公演前売りが不可能になるので、代理チケッティング人気が高まっているというのが業界関係者の分析だ。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News

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