【KOREA WAVE】韓国のハンファ・エアロスペースがノルウェーの防衛大手コングスベルグと提携し、軍備拡張を表明したカナダにK9自走砲パッケージの輸出を推進する。世界9カ国で運用中の自走砲市場シェア1位のK9自走砲に、同じく世界シェア1位のコングスベルグの遠隔射撃統制システムを搭載し、カナダ市場に挑戦する。
ハンファ・エアロスペースは先月29日(現地時間)、オタワで開かれたカナダ最大の防衛産業展示会「CANSEC」の現場でコングスベルグと未来カナダ陸軍事業協力のための業務協約を締結した。
今回の業務協約は、ハンファ・エアロスペースのK9自走砲にコングスベルグのRCWSを搭載したモデルで、今後、カナダの自走砲導入事業に参加することを骨子とする。RCWSは装備の外部に装着された火器を車両内部で遠隔運用し、乗務員を安全に保護する装備で、自走砲や戦車など機動火力体系の核心的なシステムだ。
コングスベルグは28カ国に2万以上のRCWSを供給する市場のトップランナーだ。
韓国国内で運用されるK9のRCWSはハンファシステムが開発して供給するが、輸出モデルはセキュリティや互換性、入札の利点などを考慮して他の企業のRCWSを搭載することもある。コングスベルグの所在国であるノルウェーをはじめ、フィンランド、エストニア、オーストラリアなど北大西洋条約機構加盟国に輸出したK9モデルは、コングスベルグのRCWSを搭載している。
カナダもNATO加盟国として米国やNATO国家などが多数導入したコングスベルグのRCWSを採用し、カナダ事業に挑戦しようとしていると分析される。
カナダ政府はまだ自走砲事業の入札を公示していないが、4月8日、軍の現代化とそれに伴う軍備増強計画を盛り込んだ新たな国防政策を発表している。カナダの新国防政策は▽北極地域でカナダの主権と利益保護▽進化した技術による戦闘力を整えるようカナダ軍を再構成する――ことを目標にしている。
このため、国防費を今後5年間で80億カナダドル、20年間で730億カナダドルを支出する計画だ。昨年時点で1.38%にとどまった国内総生産に占める国防費支出比率も2029~2039年で1.76%に増やし、長期的にNATOの国防費基準である2%を満たす方針だ。
今後、予想されるカナダ政府の支出・獲得プログラムは▽長距離ミサイル▽砲兵現代化▽対無人航空システム▽監視・打撃用無人機▽潜水艦――などだ。
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