【KOREA WAVE】辛い食べ物が不慣れな欧州の人々にとって、韓国・三養食品のプルダックポックンミョンはリコールまでしなければならない商品なのだろうか……。
デンマークが「ヘクプルダックポックンミョン」などの一部商品を「あまりにも辛い」という理由で回収措置に踏み切り三養食品は驚いた。影響が欧州全体に広がることを懸念している。
業界によると、三養食品はデンマークのリコール措置と関連し、国家公認機関にカプサイシン含有量の分析を依頼するなど、積極的な対応に乗り出している。
デンマーク現地メディア「エクストラ・ブラデット」は12日(現地時間)、デンマーク獣医学・食品庁がヘクプルダックポックンミョンのリコールを決定したとし、リコールの背景を、「驚いた消費者」の問い合わせによるためだと報道した。
DVFAは問い合わせ内容をデンマーク工科大学に伝え調査を依頼し、プルダックポックンミョンがチリチップよりカプサイシン含量がはるかに多かったと伝えた。
別名「ホットチップ」と呼ばれるチリチップは世界的にTikTokなどSNSチャレンジで人気を博したスナック菓子だ。地球上で最も辛い唐辛子で味付けしたこの激辛スナック菓子を食べるという「大人向け」チャレンジだ。ただし、昨年、米国の10代の少年がこれに挑戦して死亡する事件が発生し、問題になったことがある。
三養食品は困惑している。デンマークの措置が欧州連合各国に広がることを懸念しているのだ。
三養食品は最近、北米・欧州など先進国市場に急速に進出している。特に、欧州では第1四半期の売り上げ高が426億ウォン(1ウォン=約0.11円)を記録し、前年同期比78.2%増の実績を上げた。リコール措置が広がれば、このような成長の流れに歯止めがかかる恐れがある。
三養食品側ではリコール対象になった▽ヘクプルダックポックンミョン3×Spicy▽ヘクプルダックポックンミョン2×Spicy▽プルダックポックンタンミョン――はすでに世界に輸出されている製品で、各国の食品法基準の下で生産されたとしている。辛さの度合いを示すスコヴィル指数は、国連が発表したチリペッパーの辛さのうち、ミディアム水準だ。
ただ、三養食品の懸念とは異なり、オンラインコミュニティなどではむしろ広告効果として機能する可能性があるという主張もある。
プルダックポックンミョンはSNSで辛さチャレンジで大きな人気を博した製品だ。一国の政府が禁止する水準なら、辛さにチャレンジする人たちにとっては新たな目標になりうる。
米英圏最大のオンラインコミュニティのレディットでは「デンマークの辛い香辛料はバター」だとデンマーク政府をからかう声が出る一方、「こうした宣伝効果は例え、お金を払ったとしても望めるものではない。私なら辛すぎてデンマークでは販売が禁止されるということを強調する広告を出すだろう」という意見もあった。【news1 イ・ヒョンジン記者】
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