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「プーチン―金正恩の友情」で北東アジア激動?トランプ氏が当選したら?…韓国で広がる懸念

KOREA WAVE 2024年6月24日 7時0分

朝鮮中央テレビより(c)NEWSIS

【KOREA WAVE】ロシアと北朝鮮が軍事同盟に準ずる内容の条約を締結したことについて、韓国政府が20日、抗議の意味を込めてロシアの侵攻に対抗しているウクライナに殺傷兵器を支援できるという考えを示唆した。外務省は21日には駐韓ロシア大使を呼び、強い抗議の意を伝えた。

ロシアのプーチン大統領は20日、ベトナム・ハノイで韓国のウクライナ殺傷兵器支援の検討について「非常に大きなミスになるだろう」と警告した。韓ロや南北関係をはじめとする北東アジア情勢が悪化の一途を辿るなか、専門家は今後、米国と緊密な協力を通じて慎重な対応をしなければならないと助言した。

今回の条約は▽ウクライナ侵攻に反対する米国と西側諸国に対する圧迫が必要だったロシア▽米韓同盟に対抗できる外交的・軍事的防御幕が必要だった北朝鮮――の要求が合致して成立したというのが、外交関係者の一般的な見方だ。実際、プーチン大統領はハノイで「北朝鮮に高精密兵器を供給することを排除しない」と述べた。

結果的に、韓ロ関係をはじめとする北東アジア情勢は、当分の間、緊張状態が維持される見通しとなった。可能性が低いものの、北朝鮮が今後、ロシアを通じて高度の軍事技術を得ることになれば、韓国と米国に対する軍事的脅威が可視化する可能性があるからだ。韓国と米国が、北朝鮮とロシアを同時に相手にしなければならなくなったわけだ。

ロシアと北朝鮮の戦略的結びつきに中国が反発する可能性もある。ただ現状では、中国とロシアは米国に対抗するために緊密に連結するしかない。

しかし、今後、ロシアと北朝鮮が密着して波紋を起こしたり、中国に不利な外交や安全保障環境が造成されれば、中国がやむを得ず両国を牽制する可能性もあるというのが専門家の見方だ。

もし中国がロ朝両国を牽制する方向に立場を変えれば、米国と北朝鮮の間がむしろ近くなる可能性も排除できない。特に、ロシアのウクライナ侵攻に反対し、中国の成長に対する牽制を重視するトランプ前大統領が再び当選すれば、このような可能性が現実化する可能性がある。

統一研究院のホン・ミン先任研究委員は「トランプ氏が当選すれば北東アジア情勢にかなり大きな変化が来るだろう。彼の取引主義的観点、自分たちの利益になれば取引をするという発想、独裁国家指導者らとの親和性が高かった点などを考慮すれば、米国と北朝鮮の間が友好的に変化する可能性を排除できない」とみる。

そのうえで「ロシアと北朝鮮の条約締結は複雑で多次元的な問題であり、韓国の立場では座視しにくい。ただ、韓国が中途半端に対応し、戦いの構図が韓国とロシアとして捉えられることになれば、大きな負担になりかねない。米国など関係国とそれぞれの役割について話し合った後、立体的な方法で対応すべきだ」と助言した。

(c)MONEYTODAY/KOREA WAVE/AFPBB News

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