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北朝鮮卓球、世界2位の日本に勝利という「異変」…秘けつは「ミステリー打法」だとか

KOREA WAVE 2024年8月7日 6時0分

北朝鮮卓球代表チームのリ・ジョンシクとキム・クムヨンの両選手(c)news1

【KOREA WAVE】パリ五輪の卓球混合ダブルスで、世界ランキング2位の日本ペア(張本智和、早田ひな)を北朝鮮ペア(リ・ジョンシク、キム・クムヨン)が破り、銀メダルを獲得したことで“大会最大の番狂わせ”と騒がれている。中国の専門家らは、北朝鮮選手らの攻撃技術を「ミステリー打法」と呼び、ベールに包まれていたその実力を分析した。

中国の専門家は新華網とのインタビューで「北朝鮮チームは他のチームに比べて競技経験が少ない。彼らの試合を見た人がほとんどおらず、インターネット上にも情報が少ない」と述べ、北朝鮮ペアが「非主流」だったという点に言及した。中国のネットユーザーらも、北朝鮮ペアに関連したSNSの掲示物に「ミステリー」というタグを付けている。

中国メディアが北朝鮮チームの監督に、日本戦の戦略は何かと尋ねると「五輪前に参加した唯一の大会が中国・杭州アジア大会だった」として、露出が少なかった点を挙げた。

北朝鮮選手はこれまで国際競技大会での存在感はあまりなかった。北朝鮮は新型コロナパンデミックの際、自国選手を保護するために2021年に開かれた東京五輪に参加せず、北朝鮮オリンピック委員会は国際オリンピック委員会によって2022年末までの資格を停止された。

その後、地位を回復した北朝鮮は、昨年開かれた杭州アジア大会に出場した。しかし、出場履歴がなく、世界ランキングもなかった。

◇「秘密兵器」

キム選手の卓球ラケットに取り付けられたラバーと打法も重要な「秘密兵器」として取り上げられた。

北朝鮮の卓球ラケットの両面には別々のラバーが付いている。そのうちの一面は「ロングピンプル」だ。「ロングピンプル」の面でボールを打ち返すと、ボールの回転変化が多様で相手に混乱を引き起こす可能性がある。ただ、通常、混合ダブルスではあまり使わない。

専門家は「簡単に言えば『ロングピンプル』は既存ボールの回転方向を逆に変えて相手側に送る。攻撃型選手の『武器』として位置づけられている」と説明した。

バックハンドに長けたキム選手がラケットの前後を交互させながらボールを受けるため、相手選手は変化し続けるボールのリズムと回転率に適応するのは容易ではない。北朝鮮チームと戦った日本の張本智和選手も「キム選手のボールに適応するのが難しかった」と打ち明けた。

北朝鮮ペアを知る中国の卓球チーム監督は中国メディアに次のように語っている。

「彼らは強い意志と精神力がある。技術の一部に荒い面があったが、試合を通じて短所に気づき、コーチに多様な技術的問題点を尋ね、解決策を見つけようと努力した。中国の卓球技術を学ぶために、試合に参加するたびにビデオカメラで全試合を撮り、試合が終わった後は復習している。毎朝5時に起きて体操・訓練し、携帯電話を全く使わず、他のレクレーションもない」

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News

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