【KOREA WAVE】韓国で白菜価格が1玉1万ウォン(約1090円)を超えたことを受け、政府は来週から中国産白菜を小売市場に供給する方針を示している。さらに、国内産の白菜の出荷を早めるために出荷奨励金を支援し、大型スーパーなどでの販売価格を最大40%引き下げる措置も取る予定だ。
9月25日、ソウル・西大門区の永川(ヨンチョン)市場。「白菜は売らないのか」と尋ねられた野菜店主は「白菜1玉が2万ウォン(約2180円)もするのに、誰が買えるんですか?」と声を上げた。店主は「値段があまりにも高くて、少しでも安価な白菜しか仕入れていない」と説明する。
今夏の記録的な猛暑と干ばつによる影響で、白菜の価格が急騰し、消費者はもちろん市場関係者や自営業者らも大きな負担を感じている。
韓国農水産食品流通公社によると、24日の白菜1玉の卸売価格は8380ウォン(約918円)で、1年前に比べて77.3%も急騰していた。1カ月前と比較しても40%以上の上昇だ。
白菜の価格が急激に上昇したことで、伝統市場から白菜が姿を消している。永川市場にある4軒の八百屋は、どこも白菜を販売していなかった。高すぎる価格のために、ほとんどの客が白菜を購入せず、店側が商品を置かなくなったという。
20年以上野菜を扱っている店主は「白菜だけでなく、レタスやキュウリなど、ほとんどの野菜が値上がりしている」と述べた。店の一角には、しおれてしまったレタスが山積みされており、「これも全部捨てるしかない」と話した。
市場でネギを手にしていた60代の女性は「最近は野菜全般が高すぎて、買い物が怖い。毎年キムチを漬けてきたが、今年はどうしようか悩んでいる」と語った。
白菜の価格が高騰した原因は、今夏の30度を超える猛暑に加え、干ばつや豪雨などの気候変動によって生産量が大幅に減少したためだ。白菜は生育に適した気温が18~20度程度の低温性野菜だ。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News