韓国で2019~23年、年平均で6228人の医師が精神疾患を診断されたにもかかわらず、彼らの手によって年平均2799万件の診療・手術が実施されていたことが、健康保険審査評価院の「精神疾患の診断を受けた医療関係者の現況」という資料で判明した。
このうち統合失調症と妄想障害の診断を受けた医師は年平均54人。彼らが手掛けた診療・手術は年平均15万1694件に上る。躁うつ病は年平均2243人で、診療・手術は年平均909万5934件だった。今年1~7月の状況を見ると、統合失調症と妄想障害の診断を受けた医師が、845件の精神科診療をしたりもした。
また、精神疾患の診断を受けた看護師は2019~2023年の年平均1万74人。統合失調症と躁うつ病の診断を受けた看護師は、それぞれ年平均173人と4120人だった。さらに、麻薬中毒と診断された医師は5人、看護師は7人だった。
現行の医療法上、精神疾患者と麻薬中毒者は医療従事者になれない。だが、精神疾患の診断を受けた医療従事者が完治したかどうか、彼らの医療行為に問題がないかを確認する資格検証システムがまだない。
保健福祉省によると、2007年の医療法改正後、精神疾患などで医療従事者の資格が取り消された事例は、2017年に統合失調症の診断を受けた看護師が免許資格を自主的に取り消し要請した1件だけだ。
与党「国民の力」のチュ・ギョンホ議員=国会保健福祉委員会=は「資格検証のための具体的な法的手続きが用意されておらず、事実上放置状態」と批判。また「保健福祉省は精神疾患の診断後、完治したかなど資格を検証できる手続きを早急に整え、国民が安心して医療サービスを受けられるように制度を強化すべきだ」と強調した。
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